スクーバ潜水を始めた頃

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私の海での本格的な研究は、スキューバ潜水と共に始まりました。それから半世紀以上、潜水時間は3000時間以上に及ぶでしょうか。当時の潜水器具は、今のシングルホースのレギュレーターとは違い、ダブルホースでした。このレギュレーター、古いものだったかもしれませんが、水中で呼吸をしている時、咥えた口のところに海水が溜まります。その時ホースクリアという動作を行わなければなりません。背中のレギュレーター本体から口のところに、左右からそれぞれ1本のホースが口の前で合体し、そこがマウスピースになります。それを咥えているところに溜まった海水を排水する作業です。今では右か左か忘れてしまいましたが、片方が吸気もう一方が排気のホースです。吸気側のホースにまず顔を傾けて水を溜め、次に排気側に傾けて息を強く吐き背中のレギュレーター本体からホース内の水を吹き出ことです。レギュレーター本体の仕組みは簡単に説明すると、高圧の空気ボンベからの空気圧をレギュレーター本体との圧力を同じにし、ダイアフラムで人が吸入する圧力差により空気を供給します。潜水中に海底を向いて作業をしたり、泳いで移動するときは、通常体を水平に下向きの状態にするので、背中側のレギュレーター本体と空気を吸い込むマウスピースの口との間に、胸の厚さで30cmほど圧力差ができます。そのため吸気するにはその圧力差を超える力で空気を吸い込まなければ成りません。吸い込む力が要るということです。反対に仰向けになると、レギュレーター本体が下になるので、口の中に空気が吹き出してきます。

昔のことで記憶が曖昧ですが、調査に向かうため水に入る前の私です。手に持っているのはプラスチックの白い下敷きで作った記録板で、鉛筆がつけてあります。レギュレーターのダブルホースは両肩から前へきてマウスピースとなり、ダブルのボンベにはハーネスは着いていません。黒いウエットスーツは「ダッコちゃん」です。

 潜水ボンベは、今のように一体成形のものではなく、くり抜いて出来ているようなものもあり、容量もまちまちなようでした。シングルはもちろん、ダブル、トリプルのボンベを背負った記憶があります。ハーネスなども着いておらず、肩掛けと腰のベルトがつながっていました。もちろんBCなどはずっと後からでした。当時は残圧計もないので、ボンベにリザーブバルブという工夫がありました。ボンベ内の空気が少ない低い空気圧になると、一旦空気が吸えなく呼吸が苦しくなった時、そのバルブにつながるレバーを引いて開き、残りの空気を吸える仕組みです。ウエットスーツも当時出始めた頃で、海女さんが使い始めて海での作業での必需品になりつつありました。今のようにカラフルでなく、強度的なことも有りほとんどが黒であったため、当時流行していた黒い人形にちなんで、「ダッコちゃん」と呼ばれていました。脱着の時、破れやすく修理用の専用接着剤は必需品で、潜水後に乾燥させて頻繁に修理したことが思い出されます。

手前の相棒にはレギュレーターのホースが見られませんが、取り付けネジのつまみがボンベの連結部に見えるので、当時使われ出したシングルホースのレギュのようです。また、陸上ではボンベが重く、ハーネスがないのでずり下がります。そのため、写真のように前屈みになってボンベの重さを支えます。

コメント

“スクーバ潜水を始めた頃” への1件のフィードバック

  1. イセエビのアバター
    イセエビ

     ダブルボンベは担いだ経験がありますが、トリプルがあるとは知りませんでした。恐ろしい重さなのではないですか? それをハーネスなしで担ぐとは、腰によろしくなさそうです。
     そういえば、下北の尻屋崎までコンプレッサーやタンクを手で持って鉄道やバスで移動したというお話を聞いたことを思い出しました。時代が進んでから潜水を始めて良かったなと、つくづく思います。

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